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河岸高を考慮した川づくりの方法序説

平成29年9月22日から24日、名古屋大学で開催された応用生態工学会(今年は日本緑化協会、景観生態学会、ICRLLとの合同大会)で、河岸の自律・安定に着目して川づくりにおける最適な横断形を検討した「河岸高を考慮した川づくりの方法序説」を発表しました。

「河岸」とは、河道の側岸に対応する法肩から法尻までの範囲を指す。「河岸高」とは、その高さであり、整備された河道では、河床から計画高水位以上の背後地までの高さ、あるいは、河床から高水敷、高水敷から堤防や背後地までの高さをいう。

要旨:応用生態工学会古屋大会発表要旨

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ELR2017名古屋/8thICLEE
(日本緑化協会・日本景観生態学会・応用生態工学会・ICLEE合同大会講演要旨集)
2017年9月22日24日名古屋大学

○渡辺恵三 1)・岩瀬晴夫 1)・卜部浩一 2)
1)株式会社 北海道技術コンサルタント
2)北海道立総合研究機構 さけます・内水面試験場

1.はじめに
~「河岸高」を考慮した川づくりに向けて~

定められた流量を安全に流下させつつ、本来の川のかたちと生き物の生息環境を保全・創出する河道、特に、河岸の高さ(河岸高)について(常々?)考えている。

「河岸」とは、河道の側岸に対応する法肩から法尻までの範囲を指す。「河岸高」とは、その高さであり、整備された河道では、河床から計画高水位以上の背後地までの高さ、あるいは、河床から高水敷、高水敷から堤防や背後地までの高さをいう。

『多自然川づくり』では、計画高水位は背後地程度の高さに設定することや、河床幅を十分に確保することで、出水を経て河道内に自然な形状を持った断面が形成されるとし、川幅水深比が大きい断面とすることを基本に、河川環境の保全と整備を図っている。河岸・水際部の設計は、侵食や堆積等の川の営みにより形成される「自然状態の河岸」を手本に行うとされ、河岸の保全や法勾配、護岸の留意事項が示されている。また、近年の河道(高水敷)掘削では、低水位や平均年最大流量時の水位を指標とした高さの設定が行われている。このように、断面の高さ(河岸高)は、定められた流量に対する川幅と水深や水位の検討によって設定されている。

ここで、演者らは、断面の高さ(河岸高)は、川の地形から検討すべきではないかと考えている。河川形態は、水深や流速及び土砂の流れに影響し、動植物の生息・生育環境を創出する。本報告は、河岸高を考慮した川づくりを提案するために、まず、河岸の自立高や河道の自律断面の特性、河岸高と河川形態や生息環境との関連を検討した。

2.自然状態の河岸の河岸高の特性
河岸高(自立高)は、河岸を構成する材料の強さで定まる。この強さは、土のせん断力であり、粘着力と内部摩擦角、垂直応力を変数とする式で示され、自立高は、これらの変数と単位体積重量を用いて算出される。ただし、自然状態の河岸は、砂礫や砂、粘性土の混合物のため、粘着力と内部摩擦角を定めることが困難(課題)である。

現在、北海道内の約 40 河川を対象に、河岸高(整備後に形成された自立している自然状態の河岸の高さ)を計測(川幅、河床・河岸の勾配や材料などを含む)※している。これまでの結果では、河川の規模等に関係なく、礫河床の河岸高(自立高)は1m程度であり、整備時の河岸高(水深や水位により設定された河岸高や低水護岸高)より“低い”。

3.サケの産卵環境の河岸高
河岸高と河川形態や生息環境との関連を検討する一環として、石狩川水系の豊平川(札幌市)と漁川(恵庭市)のサケの産卵域のうち、湧水等の影響が少ない比較的上流に位置する産卵場所の河岸高を計測※した。その結果、このような産卵場所の河岸高は、1m 程度であり、周辺の産卵していない場所の河岸高より“低い”。ことが見出せそうである。

多自然川づくりに関する引用文献
・多自然川づくりポイントブックⅠ・Ⅱ・Ⅲ
財団法人リバーフロント整備センター編

謝 辞
豊平川のサケの産卵情報は、札幌市豊平川さけ科学館から提供いただいた。ここに感謝の意を表す。
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担当部署:技術部、システムデザイン室
担当者 :渡邊 恵三、岩瀬 晴夫

標津川水系シュラ川 バーブ工設置の現地指導

「標津町さけます自然産卵調査協議会」の依頼を受け、平成29年9月に、標津川水系シュラ川において、サケの産卵環境をつくるバーブ工設置の現地指導を行いました。

担当部署:技術部、システムデザイン室
担当者 :渡邊 恵三、岩瀬 晴夫

平成29年度優良工事等表彰を受賞いたしました

北海道開発局札幌開発建設部より平成29年度優良工事表彰において部長表彰を受賞いたしました。

平成29年度 技術発表会を開催

平成29年6月30日、技術発表会を開催しました。毎年実施している当社の恒例行事です。

各部署における平成28年度の特徴ある業務についての発表が行われました。

また、優秀社員表彰および永年勤続表彰(勤続20年以上、30年以上)も併せて行いました。

亜麻の植栽を行いました

平成29年6月14日社員22名が参加して、本社周辺で亜麻の植栽を実施しました。

この活動は社会貢献の一環として毎年実施している今年で8年目となる当社の恒例行事です。

参加者は歩道清掃、除草作業の後、亜麻の苗70株を沿道に植栽しました。

また、今年新築された東警察署苗穂交番横にも40株を植えさせていただきました。

数ヶ月後には紫色の可憐な花を咲かせることでしょう。

平成29年度 安全衛生大会を開催

平成29年6月2日にTKPガーデンシティ札幌駅前において、平成29年度 安全衛生大会を開催しました。

新卒者採用情報(平成30年度)を掲載しました

平成30年度新卒者採用に関する情報をアップしました。
「採用情報」 をご覧下さい。