礫河床上への細砂の堆積によって自律形成される河道の平衡横断面形状
土木学会論文集B1(水工学) Vol.77, No.2, I_739-I_744, 2021.
礫河床上への細砂の堆積によって
自律形成される河道の平衡横断面形状
泉 典洋1・岩瀬晴夫2・野村圭司2
1フェロー会員PhD 北海道大学教授工学研究院(〒060–8628 札幌市北区北13 条西8 丁目)
E-mail: nizumi@eng.hokudai.ac.jp (Corresponding Author)
2正会員株式会社北海道技術コンサルタント(〒065–0043 札幌市東区苗穂町4 丁目2–8)
河川の中には,洪水疎通能力を向上させるために拡幅工事を行なったものの,その後の細砂の堆積によって河道断面が減少してしまう河川が少なからず観察される.このような細砂の再堆積による河道閉塞は,洪水を安全に流下させるという河川の重要な機能を維持管理する上で深刻な問題である.本研究では,泉・Parker3) が提案した,河床を礫,河岸を細砂で構成された自律形成河道に関する理論を,前述したような細砂の堆積によって河道が閉塞するプロセスに適用することで,礫河床上への細砂の堆積による自律形成河道の平衡横断面形状について,理論的な観点から説明を試みたものである.
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